"Butter" うまくいく、その先へ

 

 

Dynamiteで彼らを知り、すきになってから
半年以上が経った

まちのざわめきにからだが耐えきれず
音楽を遮断していたあのころ、

ふとしたきっかけで聴いたDynamiteで
ひかりが灯され音楽が戻りはじめ
彼らの音楽を聴くのがあたり前の日常になっていた

新曲 "Butter" のお知らせ

毎回のごとく
情報量とそのスピードに全く追いつけず
追うペースは自分なりにまちまちだったけど、

迎えた『Butter』のリリース

やってきたお知らせに混乱した毎日に
もしかしたら、というきもちの芽生え、
ひとつひとつが合わさり、高鳴った。

(この高鳴りを書き残しておきたい)

 

もくじ

 

 

きたぞ、Butterのお知らせだ

(絶望的なセンスのタイトル…)

画像1

「Butter」には、バターのようになめらかに溶け込み君を虜にするという、BTSのキュートな告白が込められている。時にはなめらかに、時にはカリスマ感あふれる、BTSの相反する魅力が同時に感じられる。

今よりさらに日常に溶け込んでくれるのか…
と、わくわくそわそわした

 

 

さあ、準備はいいかい?

(ぜ、絶望的なネーミングセンス…)

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わたしが彼らをすきになってから
戸惑うことのひとつに
とにかくまあ供給がはんぱなく多いことを挙げる。

以前ユンギさんがVLIVEで「見えないところで3〜4倍は仕事をしていると思ってください」と言っていた。これだけのお知らせを並べてみても、見えないところで120倍は仕事しているんだな、と思ってしまい、これだけでも感極まり涙が出そうだった。

 

第一段、Concept  Clip 

ええっと… Butterとは……

 

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うん、わからない…
この時はまだ何ひとつわからなかった
(そして、考えても仕方がないな、とあきらめて寝た)

 

cooking..

방탄소년단 on Twitter: "cooking..… "

 

Butter にかけて"うまく進んでいるよ"という言葉
この言葉選びでときめいたのはわたしだけではないはず……
(ただ、この時もまだはButterにつながるものがひとつもわからなかった)

 

Butter ひとつひとつには…

(ぜ、絶望的な…以下略)

ひとつひとつの情報は公式HPへ

 

謎が多いConcept Clipのあとには
それぞれ個別のConcept Clip
(かっこよかったがコンセプトはわからなかった)

 

コンセプトにようやく気づきが生まれたのは
Group Teaser Photoと
個別のTeaser Photoが出てからだった。

 

コンセプトであるButterの黄色

 

ジミンのレインボーなヘアカラー

 

Teaser photo
グループ:スーツの衣装
個人:ジェンダーレスな衣装
ジェンダーフルイド(性の流動性)

 

エレベーター
BTSとARMYマークの開閉ボタン
ARMYとともに向かう先

 

コンセプト
バターのように日常に溶け込む

 

コンセプトアート
ポップアート=大衆への理解

 

「PersonaやShadow、Egoでアイデンティティと向き合った彼らが、Dynamiteで人びとに灯したひかりの先に、ひとつひとつのButterが現れたとき、性、人種、アイデンティティ、人権の尊重について、ARMYとともにさらなるステージ(時代)に向かって、大衆への働きかけによって、社会を変革する」

 

こんなことを考えていた。

 

smooth like Butter うまくやろう

 

BTS (방탄소년단) 'Butter' Official MV - YouTube

 

ついにその日を迎えた。

MVをみたとき、
彼らの"歴史"、"時の流れ"を感じた。

この明るく弾けたButterという曲で、それまでの彼らのMVや思いと重なる部分が見えたからだ。

 

冒頭の白黒衣装では、
Black Swanがイメージされた。

その中の歌詞「What's my tang」で"やるべきことは何だ"と葛藤してた彼らが、Butterの冒頭の歌詞「Breakin' into your heart 」に繋がり、"今やるべき"目的がこの曲で明言されているように感じる。


エレベーターで連想されるDope
ここでも「一晩中仕事してた」「これがバンタンスタイル」"超やばい"と歌われてきたDopeからのエレベーターでButterへとたどり着く先は、同じく仕事場で歌われる「ain't no other」"他の誰でもない"ことが主張される。


MIC dropを連想されるマイク前のカットでは
「I got that superstar 」と訴えられ、

幕が開いた時、メンバーの衣装やヘアカラーの鮮やかさはIDOLのMVを見たときの"韓国人である自分たちとして、自分たちの音楽で世界と向き合っていく"、自己価値への誇りのようなもの"と同じような感覚だった。


サビの部分の手にくちづけをする振り付けでは他者の存在価値やその愛情表現、DNAが連想された。 


そこからの個人フリーのあと、ユンギさんのパートの映像の構図はDynamiteのように見えた。
同じバスケットコートでも、室内だった、その向こう側には外が見え、空も土も飛行機もある。

それまで飛んできた飛行機の"着地"と、また"新たな飛び立ちの予感"、Airplane pt.2での「우리가 가는 그 곳이 어디든 Party(俺らがいくところはどこだってParty)」が思い浮かんだが、


Butterでは「僕の手首はキラキラしてないけどそのままでもかっこいい人」「健康な心と健康な体で」「雰囲気を見計らってパーティーに参加する」と歌われ、それまでのメラメラギラギラと世界に進んでいこうとしていたものに対して肩の力が抜けているように思えた。


ひかりが差して映し出されるメンバーの影もやわらかでshadowとの対比を感じた。


「hate us love us」苦しみをふっきったように向かう先はジェンダーレス衣装を纏う彼らの元


"アイデンティティ"に誇りをもち、映し出される
「Got ARMY right behind us when we say so Let's go」

Dynamiteで"さあ行こう"と引っぱってくれたLet’s goも今回は"ともに進もう"に聞こえる。


Let's goの先、黄と黒の衣装の彼らは、
グラミーのステージでの輝きと気迫さを思い出す。


ホソクさんのEgoっぽい雰囲気のなかで、黄黒⇔白黒⇔ジェンダーレスの衣装の切替で、"どんな自分も自分"であり、人種も性も"皆 尊重される権利がある"ことを"今の彼らが自身の曲として歌い届ける"ように見えた。

 

だれのために、なんのために、どうありたいか、自分たちの音楽に自信と誇りをもち、どう届けたいか、人としての尊重をもってARMYとともに進む"ことは変わらずに、ひりひりと燃えたぎるほどのそれまでの情熱が、またひとつかたちを変え、ARMYとともに、挑戦的に、やわらかな熱となり、浸透するように思えた。

 

Butter に隠された正体とは……

MVを見終わり、
「 smooth like butter」
「Like a criminal undercover」が気になった。

なめらかなバターのように
正体を隠した悪党のように
ってなんだ?

ここで、さっぱりわからなかったConcept Clipを
改めて見直した。

 

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Butterから紐解きはじめ、

🍞(eat)⇔🍹(drink)= drink in 

📷(take)⇔🙂(be taken)←❤️(give (give off)

(yellow)🍭(= racism)↓= break(it)down

gummy candy = spread ( = □)

📷take = """

❤️ = □ """ = spread,take

🙂←❤️ spread,give


赤字に注目すると

『Butterのように魅了し、(差別の解消と)人びとに愛を広め与える』

と読める気がした。

 

これを
Like a criminal undercoverの気分で読む

smooth like butter やbreak it down 

『(これが俺たちだ) うまくやってやるよ、なめんなよ』

に見えてくる。

 

歌詞も同じく見てみると

「ain't no other」
他の誰でもない
hate us love us
嫌いでも好きでも
(どっちだって問題ない、受け入れるぜ)
Got ARMY right behind us when we say so 
Let's go
俺たちのうしろにはARMYがついている 俺たちは言うんだ 行こう
Fresh boy pull up and we lay low
ナイスガイが登場したら 僕たちはじっとしてる
(新人さんかかってこい  俺らはおとなしくしててやるよ)
ain't no (bummer)
You be like oh my god
させない(失望は) 君はoh my godと叫ぶだろう
(降参なんてしない、やばいって言わせてやる)
break it down
見せてあげよう
(なめんなよ)

 

Butterの歌詞を見てみても
(詳しくはないが)
全体的に英語のいい回し、言葉の使い方に
criminal(スラングと捉える)や黒人っぽさがある

歌詞から想像されるMichael JacksonやUsher、気になるところで黒人っぽさが繋がっていく

 

 

나,당신,우리 모두는 존중받을 권리가있습니다.

You, I and we all have the right to be respected. We will stand together.

(わたし あなた わたしたちは皆尊重される権利があります。ともにします。)

彼らは人種についての声明を出したとき、
最後の一文ではこの言葉を用いていた。

 

"わたしだけ"でも"あなただけ"でもなく、"わたし"の、"あなた"の、"尊重される権利"を、隔たりを生み出さない"わたしたち"という言葉で、同じように伝えられた。

 

そんな彼らが
Like a criminal undercoverとなったとき、
"黄色"にこだわらず、隔たりを生まず、
こんな意味がこめていたとしたら?

衣装や影、パフォーマンス、歌詞などで
そうした要素を演出しているとしたら?

そんな正体を隠した방탄소년단だったとしたら?

"超やばい"
이런 게 방탄 스타일(これがバンタンスタイル)なんだ。

 

彼らの曲や演出、パート割りによって、曲がもつ意味をさらに深めることは過去の楽曲を通しても十分に感じていた。

Butterで"彼らの歴史"が想像されるのも、
Butterの裏に隠されたものが想像されるのも、
あたり前のことのように思えた。

 

 

이런 게 방탄 스타일  これがバンタン スタイル

 

[CHOREOGRAPHY] BTS (방탄소년단) 'Butter' Dance Practice - YouTube

 

이런 게 방탄 스타일 はまだまだ続いた。

それは公開されたDance Practice動画にあった。

MVと同じく、
それまでの楽曲の振り付けに重なるものがあり、
またもや彼らの"歴史"を感じた。

 

FAKE LOVE
Not Today
DNA
IDOL
ON
血汗涙
Boy With Luv
FIRE
Black Swan

 

わたしが思い浮かんだだけでも
Butterのなかに、"彼らの歴史"がこれだけある

7人が、これまでの"歴史"を経て魅せる
이런 게 방탄 스타일なのだ。

 

smooth like Butter その先…

 

BTSをすきになると
ARMYとの関係性の深さを知る。

これまでの曲では
YOU=ARMYを意図して作られている(と思う)

だが、今回の曲で
「Got ARMY right behind us」で
ARMYという単語が使われた。

 

つまり、
ARMYへの強い信頼と愛が込められている

そして、
このButterという曲は新たなYOUに対する挑戦だ。

You be like oh my god
we gon’ make you rock and you say(yeah)
we gon’ make you bounce and you say(yeah)

 

 

3か月前、MTVの感動と放送後のヘイトでいろいろと考えるなかでこんな風に思い、書き残した。

そう思うと、彼らはこうやって社会が変わっていく部分を担う人たちであり、その力を積み重ねてきている人たちなのかもしれない。そして、そういう人たちであることを彼ら自身は前からわかっているんじゃないかと思ったりもする。


だって、そういう曲の作り方をしている。

(もちろん、だからといってか彼らが傷ついていいという話ではないことは前提で)

 

Butterの曲作りは3か月前から始動していたそうだ。
この時点で、彼らは立ち止まらず、進んでいた。

and you know we don’t stop

なんてかっこいいんだろう…

 

彼らはそれまでも社会や体制についても訴えかけ

"LOVE MYSELF"と伝えつづけている。

声をあげ、

"尊重される権利がある"と伝えつづけている。

 

 

방탄소년단 on Twitter: "#StopAsianHate #StopAAPIHate… "

 

방탄소년단 on Twitter: "우리는 인종차별에 반대합니다. 우리는 폭력에 반대합니다. 나, 당신, 우리 모두는 존중받을 권리가 있습니다. 함께 하겠습니다. We stand against racial discrimination. We condemn violence. You, I and we all have the right to be respected. We will stand together. #BlackLivesMatter"

 

방탄소년단 on Twitter: "사람은 살아있고 존재한다는 것만으로도 때로는 존중받아야 한다 느낍니다."

 

The Triumph of BTS: Rolling Stone Cover Story - Rolling Stone

 

 

BTS' RM: 'Rolling Stone' Digital Cover Story - Rolling Stone

 

 

smooth like butter

ともに進めば
うまくやれる うまくいく
その先には "皆が尊重" される社会が
なめらかに 溶け込むように

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🥞💛💜